令和6年度地熱資源開発研修開催報告
1.開催日
令和6年11月4日(月・祝)~11月22日(金)
2.場所
令和6年11月4日(月・祝)~11月15日(金)(第1週、第2週)座学
TKP新橋カンファレンスセンター
令和6年11月18日(月)~11月21日(木)(第3週)座学
学校法人ジオパワー学園 掘削技術専門学校
令和6年11月22日(金)フィールドトリップ
北海道・弟子屈町
見学① 湯沼-アトサヌプリ 地熱発電資源量調査現場
見学② 硫黄山
見学③ 砂湯
3.研修受講者数
延べ50名
4.概要
地球温暖化問題を契機とし、2050年カーボンニュートラル実現に向け、世界的にも化石燃料から再生可能エネルギーへの転換を目指す動きが活発化する中、日本でも震災以降、再生可能エネルギーの導入拡大を含めたエネルギーバランスの見直しが活発に議論され、特に大きなポテンシャルを持つ地熱発電には大きな期待が寄せられています。
一方、地熱分野を扱う大学や地熱開発を体系的に学ぶことができる研修等の機会は決して多くはなく、地熱開発事業社等からは、今後の地熱開発を担う若手技術者等を養成するための研修等の実施を要望する声が高まっているところです。
JOGMECでは、地熱開発に必要な実践的な知識の取得、熟練技術者からの技術の継承、若手技術者のネットワーク形成等を目的とする「地熱資源開発研修」を平成28年度以降毎年開催しており、令和6年度も東京、北海道を会場に開催しました。
5.研修詳細
大学、地熱開発事業社等から招いた27名の講師による対面形式の座学講義を実施。更に、北海道弟子屈町の地熱資源量調査現場や、町内の地熱徴候地を見学するフィールドトリップも行いました。
【講義の分野】
地質、地化学、物理探査、検層、掘削、貯留層工学、温泉科学、環境影響、地上設備、発電設備、経済性評価等の地熱開発に関する分野。
【研修受講者によるグループワーク】
本研修の期間中、研修受講者間で地熱開発に関するテーマ、課題を自由に設定して議論し合う「グループワーク」を実施しました。座学の最終日には発表会の時間を設け、地熱開発の促進に向けた様々なアイデア、提言が共有されました。
6.受講者の感想
- 今回の研修で学んだ知識や経験を生かして、今後の地熱開発に積極的に取り組んでいきたい。
- 講義全体を通じて自身・自社に足りないことが見えてきたので、しっかりと補っていきたい。
- 研修で学んだことを地熱開発に活かしていくことはもちろん、今回の研修で得たネットワーク(人脈)を大切にしていきたい。
(参考)
本研修に対して、参加した全ての研修生から「非常に満足している」「満足している」との感想、および「参加者のキャリア形成にも資する内容であった」との評価もいただいた。他方で、参加者の交通アクセスを考慮した研修会場の選定や、参加者間のネットワーク形成にも役立つような研修内容の検討など、今後改善が必要な事項についても各種のご意見をいただいた。
JOGMECは、我が国の地熱資源開発を推進するため、引き続き、本研修業務の充実等に努めてまいります。

