令和3年度地熱資源開発研修開催報告
1.開催日
令和3年11月29日(月)~12月17日(金)
2.場所
令和3年11月29日(月)~12月10日(金) (第1週、第2週)
秋田県鹿角郡小坂町 国際資源大学校
令和3年12月13日(月)~12月15日(水) (第3週)
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
令和3年12月16日(木)~12月17日(金)
フィールドトリップ(九州)
見学① 水素製造実証プラント(大林組)
見学② 菅原バイナリー発電所(九電みらいエナジー)
見学③ 杉乃井地熱発電所(ホテル杉乃井)
見学④ 八丁原地熱発電所(九州電力)
3.研修受講者数
38名 (Web受講含む)
4.研修概要
先の東日本大震災を経験した我が国においては、再生可能エネルギーに対する関心が高まり、地熱資源の開発推進に向けた動きが活発化してきています。一方、地熱分野を扱う大学や地熱開発を体系的に学ぶことができる研修等の機会は多くはなく、地熱開発事業社等からは、今後の地熱開発を担う若手技術者等を養成するための研修等の実施を要望する声が高まっているところです。
そこで、JOGMECでは、地熱開発に必要な実践的な知識の取得、熟練技術者からの技術の継承、若手技術者のネットワーク形成等を目的とする「令和3年度地熱資源開発研修」を開催しました。なお、本研修は、平成28年度以降毎年度実施しています(令和2年度は新型コロナウィルスの影響を受け、WEBのみの開催)。
5.研修詳細
大学、地熱開発事業社等から招いた28名の講師によって、対面またはWEB講義にて実施し、更に、九州大分の地熱発電所及び水素製造実証プラントへの施設見学も行いました。
【講義の分野】
地質、地化学、物理探査、検層、掘削、貯留層工学、温泉科学、環境影響、地上設備、発電設備、経済性評価等の地熱開発に関する分野
【研修受講者によるグループワーク】
本研修においては、研修受講者間で、自由に地熱資源開発に関する課題を抽出し、その解決策等を議論し、提案等を発表・質疑応答をするグループワークを行いました。具体的には、3つのグループを作り、「日本の地熱業界の発展に向けた課題と解決策(案)」、「地熱推進のための課題と施策」及び「これからの地熱開発の話をしよう」を課題として、グループ内で議論を進め、12月15日、講師、JOGMEC担当者等をコメンテーターとして、発表会を行いました。
6.受講者の感想
- 研修参加にあたって掲げた目的である、「人脈形成」と「専門分野の知識習得」を達成できたと感じた。
- 地熱開発および運用に関する基本的な内容を網羅的に把握することができた。
- 地熱資源開発について、関連する技術、法例、施策等を一貫して学ぶ機会はなかなか持てないので、とても有意義な研修でした。開発段階に合した研修内容であったこともよかったです。
- 講師の方々、JOGMEC の方々はもちろんのこと研修生同士と密な関係を構築できたことが有難かった。
など多くの受講生から好評価を頂いた。
コロナ禍のあおりで「最初の2週間はオンラインでしたので、実参加できればさらに有意義だったと思います」という声もありました。
(参考)
9割越えの研修生が、本研修は「非常に役立った」との感想。また、研修の実施時期や開催場所については、適当であるとする者のほか、冬季以外の開催や、交通の便の良いところを希望するとの声もありました。
JOGMECは、我が国の地熱資源開発を推進するため、引き続き、本研修業務の充実等に努めてまいります。