蒸気発電

地熱貯留層にある200〜300℃超の高温の天然蒸気で直接タービン※1を回す方法が蒸気発電です。地熱貯留層※2には、貯留層から蒸気だけが噴出する蒸気卓越型と、熱水と蒸気が混じって噴出する熱水卓越型があります。蒸気卓越型では最もシンプルな発電が可能ですが、日本には松川発電所しかありません。その他の発電所は熱水卓越型であり、以下の2つの発電方法があります。

※1タービン
蒸気やガス等の流体を動翼に吹き付け、それによって羽根車を回転させることで動力を得る原動機。

※2地熱貯留層
マグマによって熱せられた高温・高圧の地下水が溜まっている層。

シングルフラッシュ発電

地下でフラッシュ(減圧沸騰)した蒸気と熱水が混合した地熱流体※3から、蒸気を気水分離器で1回だけ分離し、その蒸気でタービンを回す方法。日本の地熱発電所のほとんどがこの発電方式を採用しています。

地熱発電のしくみ

※3地熱流体
マグマによって熱せられ、高いエネルギーを得た高温・高圧の熱水、蒸気など のこと。

ダブルフラッシュ発電

気水分離器で分離した熱水をフラッシャー(減圧器)に導入して蒸気をさらに取り出し、高圧蒸気と低圧蒸気でタービンを回す方法。高温高圧の地熱流体の場合に採用され、シングルフラッシュ発電よりも10〜25%出力が増加します。八丁原発電所、森発電所及び山葵沢地熱発電所で採用しています。

ダブルフラッシュ発電のしくみ

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